2011年5月31日火曜日

努力の上に必ず花は咲く

努力の上に必ず花は咲く


畑や空き地、庭の隅、道ばたでひっそり生きる雑草。ふだん気にもとめてもらえない。それどころか、厄介者扱いである。

しかし雑草は、何度踏まれても生き抜く。抜かれてもまたはえてくる。しぶとい。だから、カタバミという雑草の一種は、家紋の図柄によく使われているという。子孫が末永く続くように、との願いが込められている。

雑草のたくましい生命力の秘密は「逆境」にあると、農学博士の稲垣栄洋氏が『身近な雑草の愉快な生き方』に記している。例えばはが大きなオオバコ。人が通る道やグラウンドに生えるのは、どの草も避ける厳しい環境に身を置くことで、他の植物との競合をかけられるからだ。

踏まれることで、葉も茎も鍛え上げられる。加えて、人や動物の足に付着した種子も遠くへ運んでもらえる。氏は「どんな環境であっても必ず花を咲かせて実を結び、種を残す。これが雑草の生き方である」と綴る。

どんな人にも、咲かせるべき“花”がある。どんな逆境も、“そこに使命あり”と決めれば、花を咲かせるもっともふさわしい場所になる。野に咲く雑草のごとく、生き抜く力になる。