2011年7月19日火曜日

人の心は行動に表れる


人の心は行動に表れる
「私生活のNGは、野球のNG」野球部を変えた監督の決断

「野球部、解散や。明日から来なくてええから」
昨年10月上旬。校舎前の練習場所に集合した京都産業大付属高校(上京区)の部員約40人は、福永貴之監督(26)にこう言われ、凍り付いた。試合で負けたからでも、部員の数が足りないからでもない。授業中に居眠りをしたり、あいさつをしなかったり、「生活の乱れ」が目に余ったからだ。

「私生活のNGは、野球のNG」。福永がそんな信念を持ったきっかけは、京産大を卒業した後、独学で学び始めた心理学だった。行動心理学では、「人の心は行動に表れる」と考える。福永はそれを野球にあてはめてみた。日ごろの生活がいい加減な人間は、グラウンドでのプレーもいい加減。困っている人に気づけない人間は、野球が上達するコツにも気づけない。

福永は「解散宣言」に、こう付け加えた。「本当に野球をやりたいやつだけ、一から入部しいや」

最初に反応したのは、2年生の祖田将希(16)だ。翌日の昼には職員室に福永を訪ね、「野球がしたい」と伝えた。
福永は、祖田が授業中に居眠りをしたことを指摘し、「続けていくのは無理だ」と突き放した。祖田は「これから変えていきます」と食い下がった。祖田は以後、福永との約束を守っている。朝練をした日は眠くなるが、机には突っ伏さない。「好きな野球のためなら、しんどいことも我慢できる」

結局、2週間ほどの間に数人を除いて戻り、練習が再開された。

福永は「変化がなかったら、そのまま解散するつもりだった」と明かす。今では、授業中に通りがかった教室をのぞいても、居眠りしている部員はいない。練習では「いいプレーや」「それはあかん」と声をかけ合う姿が目立ってきた。福永も部員たちも夏への手応えを感じつつある。
福永は言う。「つらくても逃げないこと。それが結局、野球の上達にも人間としての成長にもつながる。悩み苦しんだ経験を、将来に生かしてほしい。
朝日新聞より引用


日ごろの生活態度がいい加減な人間は、仕事でもいい加減なことが多い。そして自分がいい加減で周囲に迷惑をかけていることにも気づかず、チームからも顧客からも信頼を失う。
きちんと挨拶をする、時間・約束を守る、他人へ気配りをするなど、普段の生活から人としてのあたりまえのことができているか今一度見直し、必ず実践する。そうすることで仕事でのミスも減り、信頼も得られ、困ったときに周囲が手助けしてくれる。