2012年5月28日月曜日

売れる営業マンが新聞記事から「希望のある話題」を探すワケ

売れる営業マンが新聞記事から「希望のある話題」を探すワケ

次のような取引先と営業マンとの会話があったとします。
営業「4月になると管理部門は社員の受け入れ準備で大変な時期ですね」
取引先「その通り。教育研修や配属先への通達業務など多忙を極めます」
営業「やはり、そうですか。そんな業務を緩和する仕組みが弊社にございます。一度ご覧になっていただけますか」
取引先「いいね。一度見せてもらおうか」

このようにイエスが最初に口に出れば、会話はスムーズに運びます。さらに、相手がイエスと3回続けて答える話題を提供できたら、本題への展開としては最高です。
これは相手にプロポーズして断られない必殺のテクニック「イエスセット法」と同じです。人間には「何度も同意していると、すぐには反論しにくくなる」という一貫性の法則があり、これを利用すれば、迷っている問いに対してもイエスと回答してしまうのです。

例えば、何となく重苦しい状況になりそうな仕事の打ち合わせのときは、いきなり本題に入るよりも、前向きな気分になる世間話で場の雰囲気を変えます。
「なでしこジャパンの活躍による経済効果は大きいものがありますね」
「円高を追い風にして堅調に売り上げを伸ばす小売業があるのをご存じですか」
と肯定しやすく、前向きになる話題を提供しましょう。
「ギリシャはどうなるのでしょうか?」とネガティブな話題はご法度です。新聞記事からテーマを見つけるなら、希望のある話題を探してください。

高城幸司著『仕事の9割は世間話』より引用