生活保護200万人突破へ…被災地、申請増も
厚生労働省は12日、全国の生活保護受給者が今年2月末現在で198万9769人(速報値)になったと発表した。同1月末現在より9206人減だが、東日本大震災の影響で福島県の報告が同県郡山市を除き間に合わなかったためで、実際には200万人を超えたと見られる。200万人突破は、戦後の混乱期で受給者が多かった1952年度以来。
同市を除く福島県の1月末現在の受給者数は1万5831人。これを2月末現在の受給者数に加えると200万5600人となる。
生活保護受給者は96年度以降増加傾向が続き、2008年12月に160万人を突破。毎月1万~2万人のペースで増え続けている。
厚労省などによると、生活保護受給者が増加し続けているのは、長引く不況で雇用状況が改善しない影響が大きい。受給しているのは高齢世帯が60万5479と最も多いが、働く年齢層と見られる「その他の世帯」が23万8758と最近2年で1・8倍に急増している。
今後、東日本大震災のため仕事を失った被災者らの申請も増えそうだ。
(2011年5月12日12時28分 読売新聞)
