2012年6月20日水曜日

プロゴルファー、ブレンダン・ジョーンズのエピソード

プロゴルファー、ブレンダン・ジョーンズのエピソード

ある大会でボランティアの方が、チョコレートや飴が山盛りの“スウィーツバスケット”を用意してくださった。

「ラウンドで疲れた選手に」と、温かな善意が詰まったお菓子の山に、いちはやく目をつけたジョーンズは、しかしバスケットの中をかき分けるばかりで、なかなかその場を離れようとしない。「何をしているの」と尋ねるや、パッと顔を輝かせて「あったあった!」と大喜び。大きな手でつまみ上げたのは、真っ白なホワイトチョコレートだった。「大好物のひとつ」だという。

それを証拠に、かごの中にあったホワイトチョコを全部、平らげてしまった。あっけにとられていたボランティアさんも「あららよっぽど好きなのねぇ!」。「ハイ~。ダイスキデス。ゴチソウサマデシタ」と、満面笑みで日本語のお礼も付け加えることを忘れなかった。
この日以来、あっという間に「ジョーンズのホワイトチョコ好き」が評判となり、彼のためにホワイトチョコを常備する方が増えたとか。

日本で活躍する海外選手は、言葉や文化の違いから、本人の中にもどうしても「よそ者」という意識が拭えず、孤立しがちであることは否めない。そんな環境の中でもジョーンズが、海外選手としては1973年のツアー制度施行以来、7番目に多い勝ち星を手にすることが出来たのも、自ら存在をアピールし、ファンの声援には必ず笑顔で応え、たどたどしくてもきちんと日本語で声をかけ、積極的に交流を図ってきたからこそだろう。

いかに周囲を味方につけて戦えるかどうか。慣れない環境でプレーするというならなおのこと。ジョーンズの姿には、“アウェー”で生き残っていくための必要なすべが、すべて詰まっている。

GODニュースより引用